「矢ノ目糀屋の甘露」誕生秘話

 

矢ﾉ目糀屋の「甘露」は糀と水だけでできた甘酒です。 関東の酒粕から作る甘酒と違い、糀から作る甘酒は、ノンアルコールで小さなお子様から大人の方まで楽しむことができます。

 

糀屋を継いだ時に「どうしょう」と思ったことがありました。 それは、糀の甘酒が幼い頃から苦手だったこと。何が苦手かというと、糀の香りと粒つぶ。 でも、味は嫌いではなかった。 だから、粒つぶを残しながら飲む子供でした。

さてさて、、、。

 

でも、自分が飲めるものを作ったら、これまで飲めなかった人も飲めるのではないかと思ったことが、「甘露」作りのはじまり。

初めに思いついたことは、「糀粒を潰してしまえばいいのでは？」と言うこと。 そこで、できた甘酒をミキサーにかけてみると、それだけで飲みやすくなった。

 

次は、糀の香り対策。 これまでは、味噌作り用に仕込まれた糀で甘酒を作っていたのですが、麹菌を変え新たな糀を仕込むところから始めることに！糀の香りがまろやかで、より甘くなるものを選び糀を育て甘酒にしてみると、違いがハッキリ。「甘酒が甘くて美味しい」の一言。 これだけで、苦手だった甘酒が「おいしい」になったのです。

 

そして、お正月やひな祭りだけでなく、季節を問わず楽しめる甘酒を。 地元にある野菜や果物などを組み合わせてフレーバーを増やすことで、味覚的にも視覚的にも「よりおいしく、より楽しく」なる甘酒のもと「甘露」が生まれました。